ここ最近はこの「鎧武」の鑑賞にはまっていて、昨日の晩に遂に全話を見終えた。
この1週間ほど「仮面ライダー鎧武」にはまっていてほとんど毎日観進めている。折り返しに来たけどわくわくは留まることを知らない
— 鷓鷺 (@syarokusuke) July 20, 2020
毎日少しずつ鑑賞をしていて、約1週間とちょっとで見通すことができた。
仮面ライダーファンなのかと問われればそんなことはなく、幼少期に見ていたなんていうこともない。なんなら「仮面ライダーの全盛期」と「そういった種類の番組にはまる時期」が完全にずれていたと言うこともあって、これまで仮面ライダーとは縁のない生活を送って来た。
私は平成生まれと言うこともあって昭和仮面ライダーを鑑賞する機会がなかった。さらに平成仮面ライダーは2000年が開始の年となっていて、当時の私は10歳かそこらで部活動を始めていたということもあるので日曜の朝8時にテレビに張り付くなんていうことはできなかった。
そもそも「幼稚園を卒業して久しい子供が戦隊ものやライダーものを見るのは恥ずかしい」 という風潮すらあった。大きくなってから同級生と話をしてみると仮面ライダー視聴勢がそれなりにいたことが判明するのだが、そんなことを当時は知る由もない。
そんなこんなで仮面ライダーに一切の関わりを持つことなく過ごしていたのだが、社会人1年目の時にこんな話を耳にした。
「暗い展開に定評のある脚本家が子供向けドラマを作るらしい」
鬱展開で有名な『魔法少女まどか☆マギカ』で一躍名を馳せた”虚淵玄”氏が仮面ライダーの脚本を書くことになったという噂を聞きつけた。しかも作品が始まってみて数話が経つと、「まど☆マギ」のような視聴者を裏切る悲しい展開が待っていたのだと言う。
気になっていた作品が気になっていた通りの展開で進んでいるとのことで、是非視聴してみようかと迷ったが、DVDを借りようにも連続ドラマは数話で数百円するからそれを続けて観たら結構な額がかかってしまうということで躊躇してしまい、結局「鎧武」をスルーすることにした。
しかし最近になって
Amazonプライムビデオで「鎧武」を配信していることが判明した。
しかも自粛期間ということもあり在宅の時間がいつもよりも長い。
今見なくてどうする???
ということで見始めることにした。
大枠から言うと、1話が20分ちょっとだし、これまでのあらすじとOPを飛ばすことでより短い時間で視聴できるので毎日数話ずつ見ていた。仕事がなくて1日中自宅にいる日はぶっ続けで何話も見たりした。
それくらい気軽に見ることができるし、何よりも面白い。何が良いかと問われれば圧倒的にライバルのキャラクターが良いのだ。
駆紋戒斗を演じるのは”小林豊”
徹底的にキザで、強さを求めるジャニーズ系の正当派イケメンだ。
この人物を見る為に「鎧武」を見ていたと言っても過言ではないし、この作品には”駆紋戒斗”というキャラクターの抱える信念がストーリーの裏に隠れていると言っても良い。
現にヒロインはこの「戒斗」と主人公である「葛葉紘汰」のどちらを選ぶかで揺れ動くことになる。
登場人物が何人か死ぬ運命を辿り、闇落ちする人物が何人も現れ、終盤で主要人物がバタバタと死んでいくということもあって、決して明るいお話だったとは言えない。
しかし虚淵玄氏の脚本について言えば、普段の仮面ライダーを知らないどころか、「まど☆マギ」を初めとするいつもの作風もわからないので、”虚淵”節が表現されているのか、それとも控えめなのかはわからないし、仮面ライダー的にもいつもの通りなのか、暗めなのかも良くわからない。
1つ言えることがあるとすれば、「”子供向け”なのに酷な話を書く」という感想は抱かなかったということだ。
大人向けと言えば大人向けだけれど、子供にも理解できるように描かれていたし、良い意味でも悪い意味でも「これは酷いwww」とは決して思わなかった。
ただ結末の粗削り感・・・悪く言えば”雑さ”については子供どころか大人の私ですら付いていくことができなかった。
- ヒロインが神に昇華する
- ついでに主人公も神に昇華する
- 二人で新しい世界を創造することになる
という辺りが腑に落ちなかった。
ヒロインが神に選ばれた理由で一躓きし、主人公がヒロインに選ばれたという部分でさらに一躓きし、別の星で新しい世界を作っていくというところにも躓いた。
「ヒロインこそが神の力を宿すのにふさわしい」という展開があるのだが、その理由が明確に語られていない。
そしてヒロインが選ぶ男が神になるという部分は百歩譲るとして、「戒斗」と「紘汰」の一騎打ちで勝った方を選ぶという筋に納得できない。強い者を選ぶなんて一言も言ってないやん・・・。
さらに別の星で世界をゼロ作るという展開も謎であった。
何はともあれあ終わり方は腑に落ちなかったけれど、「戒斗」の活躍を拝むことができただけでもこの作品には価値があったと思える。良いものを見た。