不定期な日記帳の遺構

はてなダイアリーで運用していた「不定期な日記帳」の遺構の上に成り立つ2019年3月より再始動したメインブログ

日立台に初上陸した

J1第19節

柏レイソルvs鹿島アントラーズ

 

を観戦して来た。

 

 

三協フロンティア柏スタジアム

 

 

サッカーの生観戦なんていつぶりだろう。他人のやるサッカーに関しては3年程前に開催されたJFLの試合ぶりだし、J1に至っては4~5年ぶりになると思われる。スタジアムから遠ざかっていたとつくづく思う。

 

 

【経緯】

世の中もちょっとは落ち着いてきたし

 

首都圏内で行われる鹿島戦を見たいな~

 

と思っていた所、程良く近場で開催されることが判明した。

暑い時期なので観戦にはぴったりだし、訪れたことのないスタジアムだし、柏は別に嫌いなチームではないしということで何に付けても都合が良かった。土曜夜開催というのも最適であった。日曜は帰り時間も含め色々しんどいが、土曜夜だと帰り時間のことを心配しなくても良いのでめちゃくちゃ楽である。

 

 

【移動】

安定の常磐線での移動。乗車は初ではないけれど、考えられない程久しぶり。何年か前に牛久に電車で行ったとき以来かな。ちなみに乗車はしていないけれど、今年のGWの自転車旅の際に通りかかっている

 

 

syaroku.hatenablog.com

 

駅から三協フロンティア柏スタジアムまでは徒歩で大体30分かからないくらい。商店街を抜け、住宅街を通り過ぎた先に緑地が見えて来る。そこが日立台の土地であり、スタジアムが聳えている。

 

 

道のりについては近からず遠からずで非日常的な特別な感じを受けるし、車通りの少ない道をチョイスすることも可能なので安心感は十二分にある。駅前が発展しているのも好感度が高い。

 

 

【スタジアム】

パッと見、設備類が全て日立製品で賄われていて、流石と言った感を受けた。万が一の際の対応も特別に早いんだろうな~とつくづく思う。というかそもそも日立の設備係が常駐しているか。

 

 

そうではないか。

 

 

全体的にこじんまりとしていて、ピッチとの距離も近い。これ程までに近いスタジアムはそうはないので、その迫力に圧倒された

 

 

その反面、映像で普段見るような身体能力差というものはそこまで感じられなかった。

 

 

足速すぎワロタwww体強すぎワロタwwww

 

 

のようなぶっちぎり感はなく、

 

 

おぉー強いなー

 

 

程度のデュエル感しか見えなかった。それでも家に帰ってからハイライト映像なんかを見るとマッチアップ時の差が見て取れた。現地では生の迫力を感じられる一方で、映像では個人個人の光り方が見栄やすくなるというトリック(?)がある。

 

 

何にしても近いのは良い。

 

【前半】

ここからこのブログらしくないサッカーの分析を行う。

 

 

鹿島は(上田が抜けた分、)鈴木にボールを当てて攻める戦術を取って来た。良く言えば鈴木頼み、悪く言えば鈴木以外にはあまり期待しない作戦であった。有り体に言えばいつもの死んだふり作戦というやつを採用していた。決まったルートからは無理に攻めずに無難にやり過ごそうという王者の貫禄があった。

 

 

大して柏も無難にやり過ごそう作戦を採用していて、最終ラインに人数を掛け常時3人で鈴木を見張り、サイドには各1名を散らし、都合5名で守るフォーメーションで構えていた。攻められそうな場面でも無理に上がらず常にカウンターを警戒するような布陣でいた。例えば中盤でボールを奪い鹿島が4~5人で守るような状況でも柏は2~3人くらいしか上がっていないというシチュエーションが散見された。

 

 

しかしどちらも仕掛けないかと言われればそんなことはなく、鹿島は鈴木にボールを当てようという意図が凄まじかったし、柏も人数が少ないながらもチャンスメイクをして果敢に攻め込んでいた。両者とも後ろをしっかりと固めながらも、限られた人数で何とか一点を取りに行こうという意思がバシバシ伝わってきたので全く飽きることはなかった。

 

 

そしてアディショナルタイムに試合が動く。鹿島の死んだふり作戦の真骨頂である突然の生き返りで一気に攻め込みコーナーキックを得て、きっちり一点を上げた。

 

 

鹿島残り5分になったら攻め上げるンゴwww

鈴木を完封しながら失点0で折り返すぞいwww

 

 

というシステムを採った結果、鹿島が一歩リードすることとなる。

 

 

【後半】

両チームとも戦い方を変えて来た。

 

鹿島鈴木以外もちょくちょく使おうぞwww

攻撃に人数を掛けるぞいwww

 

 

結果、試合の展開が広域に渡るようになる。そして柏が点をもぎ取り同点に持ち込む。但し柏は人数を掛けている割に攻撃に重みが出ず、最後の一振りが決まらないという状況が続いていた。持ってはいけるしそれなりに脅威を与えはするものの、個人の力があと一歩及ばない様子であった

 

 

大して鹿島は戦略がふわっとしていて何をしたいのかが良くわからなかった。とにかく鈴木以外にも振っていこうという意図はわかったものの、それ以外のやりたいことが何もわからなかった。しかし柏と比べると個人の力があったようで、途中で投入した外国人2名もしっかりと機能して、最終的になんやかんやでPKを取ってちゃっかり点を取って逆転をしてしまった

 

 

鹿島は隙あらば攻めるけれど、ひとまず死んだふりパート2的な感じで大味な戦い方をしていた。そんな中、我慢しきれなくなった高性能の方々が爆発して一瞬の突破力を発揮した結果、PK獲得からの得点に繋がった感があった。

得点に繋がったくだりについては35分過ぎからの展開だったので、作戦通りでは?と問われればその通りなのだけれど、システムとしては意図しない状況での爆発だったようにも見て取れた。

 

 

【雑感】

システムをきっちり作ったで賞でもあれば確実に柏に軍配が上がるが、組み立てのラストで遮られることが多く、純粋な勝負と言う意味での凌駕はしていなかった。監督の采配や選手たちのシステム理解力は抜群に高かったけれど、試合には勝てなかった感がある。『GIANT KILLING』ではないけれど、選手たちがシステムを超える瞬間が訪れればそれは勝利への第一歩になるだろう。今回で言うところの柏の得点はまさにシステムを踏まえ、それを超えたところにある形でのものだったので、そういった機会が今後も続いて行くようであればきっと優勝前線に最後まで残り続けることになる。

 

 

一方で鹿島は全体的にふわっとしていて、システムとしてと言うよりも大枠での展開が多かったが、個性が発揮される場面が随所で光ったことで勝利した。それもひとつの戦術なのだけど、上田&鈴木頼みのサッカーから脱却しないことには上位に踏みとどまることはできない。上田の代わりを見つける・・・と言うよりも点を決める役を何名か見つけておいて手札と戦術のパターンをいくつか保持しておかないとこの先中々厳しいものがあるのではなかろうか。もちろん成熟度が高いので順位が駄々下がりすることは考えいにくいが。

 

 

それぞれのチームの雰囲気がしっかりと反映されていて、さらに見せ場もきちんとあり、かつ白黒はっきりついたゲームだったのでとても面白かった。良い時間を過ごすことができた。