マリオカートというゲームがある。
レースゲームの中ではトップクラスの人気がある。スーパーファミコン以降、様々な任天堂のハードで新作が出されていて、世代を跨いで遊ばれている。
このゲームにめちゃくちゃ嵌っている。
中学生や高校生のブログみたいな感じになってしまうのを承知で書いている。
スーファミと64でこのゲームをプレイして以来の久しぶりのマリオカートになるし、コントローラーを持って臨むタイプのゲームに触れるのもしばらくぶりだ。それこそ私の据え置きゲーム史は64で止まっている。
きっかけは同居人が持っていて一緒にすることになったというだけのものなのだが、始めるや否やすぐにはまってしまった。
ゲームについては3D酔いするという欠点はあるもののそこまで苦手意識はなかった。しかし同居人に完敗した。
何回やっても勝てなかった。同居人の持ち物であるので当然ながら経験の差は如実に出てしまったものの、それを考慮して尚のボロ負けをした。
ここまでコテンパンにされるというのは中々あることではない
と、とても恥ずかしく思ったのでランカー(※)、ざっくり言うとプロ級の腕前を持つ実況者さんの動画を観て学ばせて頂くことにした。
具体的に言うとBosna(ボスナ)さんと言う方の実況動画を観て動き方や戦略を参考にさせて頂いている。ゲーム実況を聴くというのは苦手なのだけど、ほぼ毎日拝見している水溜りボンドさんの動画に出演されていたので、唯一知っているマリオカートの実況者さんということで、いの一番に動画を探した。
現時点で他の実況者さんを拝見していないので比べようもないのだが、Bosnaさんの実況は抵抗なく聴くことができる。正直、最初は抵抗があった。実況者さんの動画を観るということ自体に不慣れだったので食わず嫌いをしていた。
しかしちゃんと聴いてみると、少なくともこの方はバラエティ向きの喋りはしていないものの、誠実な感じが伝わってくる。
レースゲームなのでもちろんやつけ合いという観点はあるものの、なるべく自分の走りに集中し、その上で障害になるのであればやむを得ず他のプレイヤーを排除するというスタイルで戦っているように見受けられる。また誠実であるが故に盛り上げるための騒ぎ方をすることもなく、安心して観ることができる。
実際、調べてみると暴言などがないことで有名なようである。
そんなわけで私はBosnaさんを私淑させて頂いている。
Bosnaさんのおかげでマリオカートの腕前はめきめきと上がり、今では同居人といい勝負ができるまでになったのだが、日常にも好影響を及ぼしている。
私は趣味で自転車に乗る機会が多いのだが、運転が少し温厚になった・・・気がする。日ごろから安全運転を心がけているものの、時としてスピードを出して切り抜けた方が迷惑にならない場面というのもある。
自分が歩道を走っていて、”前方を同じ方向に進む歩行者”と”向かい側からやってくる歩行者”がいたとして、その隙間を斜めに抜けてしまえば誰にもぶつからず、躊躇させず、また自分も待たずに切り抜けることができる。
しかし前方を同じ方向に進む歩行者は後ろから猛スピードで抜けて行く自転車に驚くかもしれないし、向かいからやってくる歩行者も一時的とは言え速度を出している自転車が向かってくる格好になるので精神衛生的にはあまり宜しくない。
それならば同じ方向に進む歩行者の後ろを距離を取って徐行し、向かいからやってくる歩行者が過ぎるまではスピードを出さない方が良い。その方が絶対に安全だ。
「Bosnaさんならどちらを選ぶだろうか」ということを考えると恐らく後者を取るであろう。Bosnaさんは「しっかりやっていきましょう」というニュアンスでゲームを進められている。この「しっかり」というのが何を持ってしてのしっかりなのかは状況によって変化するが、上記の例の場合は「効率的」な選択よりも「安心」な選択の方に軍配が上がるのではないかと思われる。
どちらを選んでも安全なのは間違いないとして、「安心」という観点で行くと間違いなく待機するというのが正解になる。人生の選択で置きに行ったら終わりだとは思うが、細かい選択は安全を重視した方が良い。そんなことを思うようになった。Bosnaさんのおかげで新しい手札が加わった。
何でもやってみるものだ。何がどう左右してくるかわからない。