今回は取り損ねても次に繋がる損だから結果的にプラスになっていくという発想はあまり好ましくない。
先に言っておく。次回確実に取り返せるという約束があるのならば全体でプラスになるのであり、今回は次のための保証された踏み台になると言えるのだが、そうでない場合は大体トータルで見て失敗に終わるし、転落への第一歩にだってなりうる。
今回は負けておいて次のプラスにするという思想は危険だ。そして麻薬的である。目の前のことを怠ける大義名分になってしまうし、次もまた同じように怠けてしまう可能性が高い。一生上を向かない人生を歩みたければ負け癖をつけても良いが、そうでない限りは一つ一つで勝負をしかけた方が良い。
勝負をした結果負けてしまったのなら仕方がない。臥薪嘗胆で次に絶対に負けないというカテにするなり、一つの経験として次へのパワーに変換していくなりすれば良い。
一番怖いのは戦略的敗退だ。どんなに計画の内側の話であっても負けるというものは機運をダメにする。モチベーションも気づかない範疇で下がるし、勝ち方も忘れてしまう。勝つと言う体験はある種の忍耐が必要となるが、その忍耐を放棄しガチになってしまう。強靭な意志で間違いなく覆していくという覚悟がない限りは取るべき選択ではない。
周りの人を見ていてふとそんなことを思った。
