五年前に新卒で今の会社に入社した。
「そういえば何年目だっけ? 今が2019年で入社したのが2014年だから、五年目だ!」と思えばそれは違って、何周目かを問われているのだから今の周回を一つ足して六年目ということになる。
入ってすぐの2ヶ月の間にあった出来事と言えば、
- 数少ない同期がすぐ辞めた
- 100万円問題
- 何でも聞いてくれよな!と言ってくれた先輩に質問したら滅茶苦茶怒られた
がすぐに思い出せる。他にも細かいことがちょこちょこあった気はするけど、この三つがちょうど入社一年目の今頃起きた出来事だ。
上から順番にひとつずつ解説していく。
- 数少ない同期がすぐ辞めた
数少ない同期の一人がゴールデンウィーク明けから突然来なくなった。会社に行こうとすると体調を崩してしまうようになり、医者の診断によると不適合障害になってしまったのだと言う。
嫌がらせを受けただとかいじわるな人がいたというわけでもないのに、予兆や前フリもなく突然会社に出て来なくなり、そして数週間後に退職の知らせが届いた。
今その同期は家業を受け継いでいるとのことなのだが、恐らくどの環境でも同じ様にダメだったのではないだろうかと思う。世の中には色々な人がいるが、私の中ではその同期が最も衝撃的だったかもしれない。
- 100万円問題
身近に困っている人がいるとして、その人に100万円を使えるかどうか。今の私にとって100万円の出費は痛手だが、家計的に払えない額ではない。
しかしこの質問を当時のお偉いさんから雑談がてらにぶつけられた五年前の入社当時は100万円は私にとって手にしたことのない額で、使う使わないの次元ではなく使えないというレベルであった。
偉い人からのその唐突な質問には「自分にとって途方もない額なので、使うことができません」と回答したところ、彼を深く失望させてしまったが、今の自分からしたらなんてナンセンスな質問だったのだろうと思う。
この手のifの話は後輩には絶対にしないことを誓う。そもそもしようとは思わないが。
- 何でも聞いてくれよな!と言ってくれた先輩に質問したら滅茶苦茶怒られた
普通にタチの悪い話。少人数での出張時「わからないことをわからないまま放っておくといけないし、君たちは経験値が0なのだから、とりあえず周囲の人間に何でも聞くようにな!」と機嫌良く言われたその数十分後にわからない点があったのでその先輩に質問をしたところ、「そんなの俺に聞くな! この場のチーフに聞け!」と言われてしまった。そんな連絡系統知らないし、基本的にこの場にいる先輩は皆心得ていることだろうと安心していたら、まさかの怒られが発生してしまった。
質問する相手はきちんと選ばないといけない。そして反対に、後輩に未知のことを尋ねられたら優しくその解決方法を導くなり、代わりに解決してあげるなりする。虫の居所が悪くても、絶対に年下には嫌な顔をしない。当たり前か。
入社してから学んだことはとても多い。とりわけ人間関係については多くを学んだ。変な人はどこにでもいる。だからこそつまらない人間に惑わされないように、そして地雷を踏まないように歩く方法を模索しなくてはならない。最悪、地雷を踏んでしまっても一切を気にしないように尽力するべきだ。何よりも恐ろしいのは、仕事術以上に人との関わり方なのだ。