久しぶりに美術館に行ってきたと思ったけど良く考えたら先月足を運んでいた。
一時期狂ったように美術館を訪れていたので、1ヶ月以上空くとしばらく行っていないと錯覚するようになったのかもしれない。
今回は2つの展覧会を楽しんできた。
美術館はしごをするのは旅行に出かけた際にその土地の美術館を堪能してやるぞ!という意味をこめて回ることが主なので、純粋に近場ではしごをするのは久しぶりであった。
2017年12月のことだからかれこれ1年半以上前のことになる。今度こそきちんと久しぶりであったと言えよう。
よかったよかった pic.twitter.com/yH6OxHp7RV
— しゃろくすけ (@syarokusuke) 2019年7月20日
まずは一つの目の展覧会について。
クリスチャン・ボルタンスキー – Lifetime|企画展|展覧会|国立新美術館 THE NATIONAL ART CENTER, TOKYO
とても前衛的。入り口付近の映像作品の時点で相当攻める作品を持ってきていた。映像作品は展覧会の終盤に位置するのが常なので開始早々驚かされたし、その内容にはもっと驚かされた。
その映像が展覧会の方向付けをしてくれる唯一の足がかりであったと言っても良いであろう。この映像が終盤に来ていたら展覧会の意味合いが大きく変わっただろうし、この映像をスルーして作品展に入って行ったらそれぞれの作品から受け取る印象も異なるものになったであろう。
流れていくもの、関わらない世界に対するグロテスクさを取り扱った作品展であり、その意味を受け取れたかどうかで奥行に変化が出てくる。エンターテイメント性は極々薄く、人を選ぶだろうなと言った感じ。小難しかった。
2つ目の展覧会はこちら。
日本・オーストリア外交樹立150周年記念 ウィーン・モダン クリムト、シーレ 世紀末への道|企画展|展覧会|国立新美術館 THE NATIONAL ART CENTER, TOKYO
とてもボリューミー。見ていて「まだ続くの!?」と何度思ったことか。マジで休憩が必須。朝ごはんを食べずに前述の”クリスチャン・ボルタんスキー展”を観た後すぐこちらの展覧会に移ったので中盤辺りからあまり集中できなかった。
しかし内容は非常に良かった。作品を通してウィーンという町を知ることができる。展覧会のコンセプトがしっかりしていたし、ひとつひとつの作品も目を楽しませてくれるし、決して物足りなさを感じることがないしで、一人で行っても良いし誰かを連れて行くのも良い感じのイチオシの展覧会であった。
どのパートも好ましかったけれど特に気に入ったのは当時の展覧会のポスターのパートだ。この線がとかこの色がとか具体的にプレゼンをできるわけではないけれど、私は根本的にコンセプトのしっかり伝わってくるものが好きな傾向にあって、ポスターともなると確実にそこにはコンセプトが潜んでいるので良い作品だと感じやすくなる。そんなポスターたちがたくさん展示されていたので幸せな空間となっていた。誰かにおすすめしたいというよりも個人的に良かったなというだけのものだけど。
重ねて言うけど、おなかと体力を満たしてから行った方が良い。それだけボリューミーだ!
久しぶりの美術館はしごをして心が満たされた気がした。美術鑑賞は精神的に安定していることが最重要で、精神がぐらつけばぐらつく程美術鑑賞に集中できない。
逆転の発想にはなるけれど、ここ最近は精神がぐらんぐらんに揺れまくっていたので、せっかくの休日を使って美術鑑賞をする!と強く意気込んで精神を安定させた。
良い休日の一日を過ごすことができた。